heart MR

心・血管系疾患

case1:

僧帽弁閉鎖不全症

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 僧帽弁閉鎖不全症は

高齢の小型犬に多い心疾患です。
左図のようにエコー検査にて診断を下します。
当院ではアメリカ獣医内科学会発行の
ガイドラインに則り、治療を提案致します。
根治治療として専門病院による
外科手術も提案可能です。 

case2:

拡張型心筋症

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拡張型心筋症は心臓の筋肉の収縮力が
低下することにより発生する心臓病です。
収縮力低下により心不全に移行し、
肺水腫等を引き起こす可能性があります。

case3:

猫の右大動脈弓遺残症/左4,5肋間開胸による動脈管(索)離断

保護猫ちゃんの慢性の嘔吐が改善しないとのことで
来院されました。
2歳になる男の子でしたが、体重は2キロ前半で
毛艶も悪く、一見老猫のように思えました。
若齢猫の慢性嘔吐は様々な原因で起こり得ますが、
この子ほど一般状態が悪化している状況は
比較的まれであったため各検査を行いました。
レントゲンでは胸腔:心臓頭側域に拡張した、
食道(バリウム造影下)が確認されます。
拡張した食道内容は経時的に観察するものの停滞し、
胃内には全く入りませんでした。

拡張した食道(食道憩室)が
心臓頭側および左側に傾いて観察されることから、
猫では稀ではありますが、
右大動脈弓遺残による食道狭窄を疑いました。

CT検査では複合した心血管系の奇形が認められ、
食道が本来退化すべき右大動脈弓・動脈管(索)により
絞扼されている像が観察されました。
この結果から右大動脈弓遺残と確定診断されました。

慢性嘔吐による誤嚥性肺炎も重度なため、
ICUにて改善させたのちに、
手術を行うことといたしました。

手術目的は絞扼の原因となっている動脈管(索)を離断し、絞扼を解除することにあります。

手術は肋間神経ブロックを用いて、
左4.5肋間アプローチから内視鏡、
エコー補助下で行うこととしました。

術中は開胸という状況下で、
人工呼吸管理を徹底しながら、動く心臓や肺、
大血管、菲薄化した食道を丁寧に操作し、
動脈管(索)を見つけ結紮し離断します
(上図ピンセットが離断した動脈管を把持しています)。

離断前は絞扼により内視鏡が
食道から胃に入ることができませんでしたが、
離断後は抵抗なく胃内に到達いたしました。

術後はICUにて胸腔ドレーン管理や
リフィーディング現象に注意しながら
入院といたしました。
再狭窄に注意は必要ですが
術後の経過は良好です。