整形外科疾患
case1:
子犬の前肢骨折
高所からの転落で前肢を骨折してしまったそうです。
他院にてギブス固定されていましたが、
当院では局所麻酔を併用して
プレート固定を行いました。
手術後の経過は非常に良好で、
早期の歩行が可能となりました。
今では大好きな散歩を満喫しています。
case2:
猫の大腿骨遠位粉砕骨折
かかりつけ病院では
手術できないとのことで
来院されました。
当院ではラッシュピンと
クロスピンの変法術を
適用しました。
術後、早期に運動が
できるようになりました。
現在はピンの抜去も完了し、
大好きなキャットタワーや
おもちゃで遊んでいるそうです。
case3:
小型犬の膝蓋骨内方脱臼
後ろ足をうまくつけず、けんけんする
とのことで来院されました。
触診上、左膝関節の膝蓋骨(膝のお皿の骨)
が脱臼しており、レントゲン検査では
脱臼している膝蓋骨が確認されます。
徒手での整復は可能でしたが
容易に再脱臼し、常に脱臼している
状態のため手術適応と判断し、
実施いたしました。
手術では様々な術式を
併用して膝関節の安定化を図ります。
今回は膝蓋骨が収まる溝を深くする、
ブロックリセッション法と
膝蓋靭帯付着部である、
脛骨粗面の転位術をベースに、
関節支帯の開放や縫縮を行いました。
術後は早期に患肢に負重し、
歩様も正常になりました。
case4 :
子犬の大腿骨頭切除術
(レッグ・カルベ・ペルテス病/大腿骨頭壊死症)
生後6か月の子犬が歩行時に足を痛がる
とのことで来院されました。
レントゲン検査にて矢印で示すように、
大腿骨骨頭に構造異常を認めました。
内科的治療に反応しないことと、各検査結果から
レッグ・カルベ・ペルテス病を疑うことから
大腿骨頭切除術を実施いたしました。
手術は歩行時の痛みもなくなり、
元気に走り回れるようになりました。
今回切除した大腿骨頭を病理学的組織検査に供したところ、
レッグ・カルベ・ペルテス病と診断されました。
レッグ・カルベ・ペルテス病は大腿骨頭への血流障害に
よって発症する難治性疾患です。
重度になれば激しい痛みを伴います。